講師は潮田玲子先生(元バトミントン日本代表選手)です。
スポーツを通じて、23年間の現役生活で学んだことをお話しいただきました。
『諦めなければ夢は叶うとおもいますか?』
潮田先生はそうは思わないとおっしゃっていました。
なぜなら、オリンピック優勝という叶わなかった最大の夢があったからです。それは、夢を叶えられなかったという自身の最大のコンプレックスとなりました。
精神的にも肉体的にも追い込まれる合宿の先にオリンピックという夢が見えてきます。
北京オリンピックでは、ライバルのペアが自分たちよりも上の成績を残すと、「なんで力を出し切れないのだろう。叶わない世界の相手っているんだな」と、心を打ち砕かれたそうです。みなさんの期待に応えられなくて申し訳ない・・・そんな気持ちでいっぱいになりました。
しかし、北京オリンピックで心打ち砕かれても乗り越えて、オグシオペア解散のラストマッチの決勝では、全日本総合選手権大会を2004年から5年連続優勝という成績で最後もストレート勝ちをして優勝しました。
バドミントンの練習にはオフシーズンはなく、250日間ぐらいは代表の練習となります。常に合宿や遠征、練習で忙しい日々を送っています。厳しい練習の中で、どのように挫折と向き合い乗り越えられたのでしょうか。
<挫折の乗り越え方>
・一度立ち止まって自分と向き合う
・何の為にその目標を達成したいのか明確にする
・これが最後だと思って力を出し切ることに集中する
<目標設定の仕方~子供に伝えたいこと~>
・自分自身と向き合うことが大切。自分のやりたいことを考える
・好きなもの興味があるものには幸せを感じる時などを書き出してみる
・成功するだけがすべてではなく、その過程が大切ということを伝える
<達成への近道>
・小さな目標を立て達成し、自身を付けさせることで成功体験を経験できる。
・その先に夢や目標を見つけることができ、小さな体験でも人として成長していける。
いつも応援してくださる方の為に戦っていましたが、自分と向き合ってみて、自分の為に戦っていなかったことに気付きました。何が良くて何が悪いのか・・・いろいろな経験によって責任がうまれたり、逃げない気持ちがうまれたのです。
挫折を経験したからこそ自分と向き合えました。挫折こそが人生における最高の学びで最高の喜びということを感じることができたのです。
また、お母様が潮田先生にしてくださったことも振り返ってくださいました。
➀過保護になり過ぎず見守る。
②親のプレッシャーを感じさせない。
③自分で決定させてやることを否定しない。
簡単なことのようで、こういうことが親としてなかなかできていないなと反省してしまいました。子供にはこうなってほしいと思うことが多いですが、もっと子供の気持ちに寄り添って気持ちを尊重してあげたいなと思いました。